当院の災害医療提供体制の構築に向けた取り組み
1 令和6年能登半島地震に被災地支援活動について
当院では、令和6年(2024年)1月1日に石川県能登地方で最大震度7を観測した地震に伴うDMATの派遣要請により、被災地域の災害医療の支援のため、令和6年1月2日(火)~1月5日(金)に当院からDMAT(医師2名、看護師2名、業務調整員1名)を派遣し、石川県輪島市など被災地にて、患者搬送及び病院支援などの活動を行いました。
その後も当院から2隊目のDMAT(医師1名、看護師2名、業務調整員1名)や、災害支援ナース1名(2月5日~2月8日:石川県金沢市 いしかわ総合スポーツセンターで活動)、JHAT(日本災害時透析医療協働支援チーム)1名などを派遣しています
※DMAT(災害派遣医療チーム)とは
DMATとは、Disaster Medical Assistance Teamの略で、「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」と定義されており、医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)から活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。
※災害支援ナースとは
災害支援ナースは、被災者が健康レベルを維持できるように適切な医療・看護を提供する一方、被災した看護職の
心身の負担を軽減し、支える役割を担う看護職のことです。
DMAT派遣実績
派遣期間 | 災害名及び派遣先活動場所等 | 備考 |
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令和6年(2024年)2月16日~ 令和6年(2024年)2月18日 |
令和6年能登半島地震・輪島市保健医療福祉調整本部(石川県庁) | 看護師1名(DMATロジスティックチームとして派遣) |
令和6年(2024年)1月28日~ 令和6年(2024年)2月1日 |
令和6年能登半島地震・輪島市保健医療福祉調整本部(輪島市役所) | 医師1名、看護師2名、業務調整員1名派遣 |
令和6年(2024年)1月2日~ 令和6年(2024年)1月5日 |
令和6年能登半島地震・市立輪島病院など | 医師2名、看護師2名、業務調整員1名派遣 |
令和2年(2020年)2月23日~25日、 令和2年(2020年)3月4日 |
新型コロナウイルス感染症対応・藤田医科大学岡崎医療センター | 看護師1名派遣(DMATロジスティックチームとして派遣) |
平成28年(2016年)4月18日~ 平成28年(2016年)4月21日 |
熊本地震・阿蘇医療センター | 医師1名、看護師3名、業務調整員1名派遣 |
※DMATロジスティックチームとは
DMATのインストラクター等で、厚生労働省が実施する「DMATロジスティックチーム隊員養成研修」を修了した者により構成され、都道府県庁や被災地域に設置される医療活動本部業務において、医療活動を展開する人員の確保、医療資機材の手配などの各種調整・情報収集等本部活動を行う専門のチームのことです。
2 災害医療対応訓練の実施について
令和6年2月4日(日)平日の日中に大規模地震が発生した想定で、地域の被災者を円滑に受入れるため、災害対策本部及びトリアージエリアをはじめとする各活動エリアを立上げ、情報伝達や患者受入れなどに加え、外来患者の避難誘導・患者家族対応等を実施し、災害時における対応力の強化に努めました。
今年度は災害医療の学習を兼ねて、公立西知多看護専門学校の看護学生が模擬患者として参加したほかに、東海市及び知多市行政職員にご協力いただき、地域の救護所等外部関係機関との連携を行うなど、より実践的な訓練となりました。
3 各種訓練参加等その他災害医療に関する取組について
愛知メディカルラリーへの参加
令和6年2月17日(土)豊橋市民病院で開催されました「第12回愛知メディカルラリー」に、当院(医師2名・看護師2名)と東海市消防本部(救急救命士2名)のチーム編成で参加しました。メディカルラリーとは、医師、看護師、救急隊員・消防隊員からなる医療チーム(1チーム6名)が、仮想の災害・救急現場において、模擬診療の技術を競い合う技能コンテストで、愛知県内の救命救急センターを有する病院や各地域の消防が中心となって、毎年持ち回りで開催しているものです。
今回は、当院を含めて16チームが参加し、水素製造工場での爆発事故、ビルの崩落事故、花火大会での熱傷患者多数発生現場、トラックの交通事故、事務所で発生した一酸化炭素中毒患者対応、高層マンションでの陣痛・出産に伴う新生児の対応など、全部で8ブースを順番に回りました。
メディカルラリー参加に向けての練習風景の様子がメディアに取り上げられました。
知多メディアスネットワーク
【2024年2月16日(金) medias エリアニュース】