すべては患者さんのために
昨年5月に新型コロナ感染症が5類になり、世の中ではコロナ禍以前の生活を取り戻しつつあります。しかし、最近は感染者数が増加し第11波に入ったと言われるほど、大きな波となりつつあります。このウイルスは感染力が強いため、医療機関では引き続きの感染対策が必要です。当院も、制限を少しずつ緩和してはいますが、まだまだ不自由をお掛けすることがあるかと思います。ご理解とご協力をお願いします。
分娩の取り扱いを開始しました
今年1月より、開院以来の念願であった、分娩の取り扱いを始めることができました。件数や受け入れ条件などに制限をかけて開始していますので、皆様のご要望に十分お答えできる状況ではありませんが、安全第一に、徐々に条件を緩和し、件数を増やしていきたいと考えていますので、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
愛知県がん診療拠点病院の指定を受けました
もともと私はがん診療を専門としていることもあり、がん診療の充実を図りたいと考えていました。しかし、私が院長に就任した2020年4月はまさにコロナ対応が始まった時期であり、なかなかコロナ以外のことへの取り組みができず歯がゆい思いをしておりました。
そんな状況ではありましたが、昨年5月に新型コロナが2類から5類になったこともあり、少しずつがん診療の充実を図ることが出来ました。人員面では、昨年7月には常勤の放射線治療医を採用し、より精度の高い放射線治療(IMRT)にも対応できるようになりました。また、がんのゲノム診療に対応するため、非常勤ではありますが遺伝カウンセラーを採用し、月に2回の遺伝カウンセリングも行えるようになりました。さらに、今年4月1日付けで、精神科の常勤医を採用することができ、がん患者さんを中心とした、精神的な緩和医療の充実を図ることが出来ると考えております。
ハード面では、昨年8月より手術支援ロボット「ダビンチ」を導入し、大腸がん、胃がん、前立腺がん、子宮の良性疾患に対して運用を開始しています。また、今年2月からは、抗がん剤治療での脱毛を軽減する目的で、「頭皮冷却装置」を知多半島では初めて導入し、乳がん患者さんを対象に成果を上げ始めております(これは中日新聞にも取り上げられました)。
このように、がん診療の充実を着実に進め、今年4月1日に、「愛知県がん診療拠点病院」の指定を県から受けることが出来ました。今後もがん診療の充実に力を入れていきたいと考えておりますので、安心して受診いただければと思います。
加木屋中ノ池駅の連絡通路が完成しました
今年3月16日に、病院の最寄り駅「加木屋中ノ池駅」が開業しましたが、連絡通路の完成が遅れておりました。そのため、駅から病院までの間は遠回りをして、一般の道路を歩くこととなり、特に雨の日には濡れてしまい、ご不自由をお掛けしていました。この8月1日に病院への連絡通路が全面開通しました。駅からはバリアフリーとなり、屋根付きの歩道で雨に濡れることなく、徒歩3分ほどで病院に着くことができ、利便性が格段に向上しました。
今年度は当院も開院10年目の節目を迎えます。「すべては患者さんのために」という病院の理念を実現するために、さらに診療の質を高めていきたいと考えておりますので、ご期待いただくとともに、頼りにしていただけるよう努めて参ります。
令和6年(2024年)8月1日
院長 吉原 基