当部門の概要・特色
ICUには「大手術後で継続した全身管理が必要な方」「救急患者の中で高度な全身管理を必要とする方」「病棟入院中に状態が悪化した方」などが入室されます。病態は重症になるほど複雑になり、単一臓器の疾患に留まらず、複数の臓器にわたって機能が障害されている患者さんもいます。そのような患者さんに対して、臓器や疾患を問わず集中的な治療を行うことで臓器機能を回復させ、重症患者さんを救命することを目的として集中治療を行います。
近年は、退院後に1日でも早く元の生活を取り戻すためのリハビリテーション、栄養療法、睡眠の調整なども、ICUに滞在されている間から積極的に介入を行っております。集中治療医と各診療科の先生方、看護師、薬剤師、作業療法士、臨床工学技士などが毎日カンファレンスを実施し、患者さんにとって最善の治療、看護を実践できるようにチーム医療を実践しています。
集中治療に興味のある学生・研修医の皆さんへ
当院での研修を通して、日本集中治療医学会専門医の取得を目指すことが可能です。集中治療室は6床(将来的には8床まで増床のスペースあり)で、年間に668名(2023年度)の患者さんが入室されています。Closed systemで運営をしており、ECMOなど大学病院と同等の設備がある環境で、全科の患者さんを受け入れているため、救急疾患も多く経験することができます。
また、ICU看護師とともに、Rapid Response System(院内迅速対応システム)の役割も担っております。Post Intensive Care Syndrome(PICS) の予防にも力を入れており、早期リハビリテーション、早期栄養療法をチーム医療で実践しています。
また、必要な症例においては血液浄化療法を実施しており、日本急性血液浄化学会認定指導医もいます。エビデンスに基づく医療はもちろん、その患者さんごとに最適の治療をカンファレンスで検討して行います。
興味をお持ちの方は、ぜひ病院見学にお越しください。