DPC病院指標
公立西知多総合病院の病院指標について公表しています。
- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等※
- 初発の5大癌のUICC病期分類別ならびに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞のICD10別患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等※
- その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
各指標の集計の結果、患者数が10件未満の項目については、「-」で表示しています。
※「2.診断群分類別患者数等」と「6.診療科別手術患者数」は、診療科の症例・手術がすべて10件未満の症例・手術については、該当診療科の公表はしていません。
全国自治体病院協議会参加臨床指標
当院は全国自治体病院協議会の「医療の質の評価・公表等推進事業」に参加しております。
公表データは下記のリンク先からご覧になれます。
臨床指標一覧
項目 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | |
---|---|---|---|---|
1 | 外来患者延数(人) | 197,765 | 202,198 | 203,092 |
2 | 入院患者延数(人) | 116,347 | 115,255 | 118,670 |
3 | 病床稼動率(%) | 73.6 | 74.6 | 76.7 |
4 | 平均在院日数(日) | 13.0 | 12.3 | 11.6 |
5 | 手術件数(件) | 5,118 | 5,918 | 6,420 |
6 | 外来化学療法件数(件) | 2,817 | 3,794 | 4,086 |
7 | 放射線治療(照射人数:人) | 291 | 199 | 186 |
8 | 放射線治療(照射件数:件) | 4,881 | 3,714 | 3,347 |
9 | 救急診療センター来院患者数(人) | 17,153 | 17,957 | 19,083 |
10 | 救急車来院患者数(人) | 4,288 | 4,602 | 5,092 |
11 | 紹介率(%) | 64.5 | 67.8 | 71.3 |
12 | 逆紹介率(%) | 98.7 | 105.3 | 105.3 |
13 | 在宅復帰率(%) | 97.7 | 98.1 | 97.8 |
がん登録
「がん登録」とは、がんの診断・治療・経過等に関する情報を集め、保管・整理・解析する仕組みのことです。
「全国がん登録」とは、日本でがんと診断された全ての人のデータを、国で1つにまとめて集計・分析・管理する仕組みです。2016年1月より施行された「がん登録等の推進に関する法律」に基づき、全ての病院と一部の診療所において、患者さんのがんに関する情報を国へ提出することが義務づけられています。
がん登録の情報については、国で定められている「がん登録等の推進に関する法律」、「個人情報保護法」、当院の「個人情報保護方針」に基づき、適切に保護・管理しています。
部位別登録数
(単位:件)
部位 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
口腔・口唇 | 10 | 7 | 12 |
大唾液腺 | 1 | 1 | 3 |
上咽頭 | 3 | 2 | 0 |
中咽頭 | 4 | 3 | 5 |
下咽頭 | 6 | 1 | 3 |
食道 | 20 | 20 | 25 |
胃 | 94 | 95 | 94 |
小腸 | 4 | 2 | 5 |
大腸(結腸・直腸) | 210 | 195 | 218 |
肛門/肛門管 | 3 | 1 | 2 |
肝臓 | 32 | 31 | 33 |
胆嚢・胆管 | 12 | 16 | 26 |
膵臓 | 61 | 66 | 59 |
喉頭 | 6 | 2 | 5 |
肺 | 118 | 120 | 135 |
骨・骨軟部 | 2 | 0 | 1 |
皮膚(黒色腫を含む) | 28 | 58 | 58 |
乳房 | 123 | 140 | 168 |
膣・外陰 | 1 | 5 | 0 |
子宮頚部 | 41 | 30 | 27 |
子宮体部 | 21 | 8 | 22 |
卵巣 | 9 | 13 | 10 |
前立腺 | 76 | 65 | 73 |
精巣 | 1 | 2 | 1 |
腎 | 9 | 11 | 21 |
膀胱 | 48 | 53 | 47 |
腎盂・尿管 | 8 | 13 | 12 |
脳・中枢神経系 | 22 | 24 | 23 |
甲状腺 | 20 | 14 | 14 |
悪性リンパ腫 | 35 | 33 | 21 |
多発性骨髄腫 | 3 | 6 | 6 |
白血病 | 6 | 5 | 14 |
他の造血器腫瘍 | 11 | 15 | 16 |
その他 | 23 | 23 | 21 |
総計 | 1071 | 1080 | 1180 |
部位別治療件数(主要5部位)
(単位:件)
部位 | 期間(年) | 外科的 治療 |
鏡視下 治療 |
内視鏡的 治療 |
放射線 療法 |
化学療法 | 内分泌 療法 |
その他の 治療 |
胃 | 2021年 | 8 | 22 | 13 | 2 | 24 | 0 | 0 |
2022年 | 0 | 30 | 18 | 3 | 20 | 0 | 0 | |
2023年 | 4 | 29 | 14 | 1 | 19 | 0 | 0 | |
大腸 (結腸・直腸) |
2021年 | 16 | 97 | 37 | 3 | 43 | 0 | 0 |
2022年 | 9 | 86 | 44 | 2 | 44 | 0 | 0 | |
2023年 | 15 | 81 | 47 | 0 | 35 | 0 | 0 | |
肝臓 | 2021年 | 3 | 3 | 0 | 3 | 6 | 0 | 3 |
2022年 | 4 | 5 | 0 | 1 | 1 | 0 | 4 | |
2023年 | 3 | 3 | 0 | 2 | 4 | 0 | 2 | |
肺 | 2021年 | 9 | 3 | 0 | 15 | 30 | 0 | 0 |
2022年 | 6 | 1 | 0 | 16 | 36 | 0 | 0 | |
2023年 | 4 | 7 | 0 | 18 | 27 | 0 | 0 | |
乳房 | 2021年 | 80 | 0 | 0 | 49 | 33 | 33 | 0 |
2022年 | 96 | 0 | 0 | 54 | 34 | 36 | 0 | |
2023年 | 84 | 0 | 0 | 40 | 43 | 39 | 0 | |
※治療内容は重複を含む |
5年生存率
生存率とは、診断から一定期間後に生存している確率のことであり、がん医療を評価する重要な指標の1つです。診断後あるいは治療後5年経過した時の生存率が治癒の目安とされています。
部位 | Ⅰ期 | Ⅱ期 | Ⅲ期 | Ⅳ期 | |
胃 | 症例数 | 82 | 21 | 41 | 48 |
実測生存率(%) | 73.5 | 47.1 | 23.5 | 4.2 | |
相対生存率(%) | 82.7 | 58.7 | 27.7 | 4.2 | |
大腸 (結腸・直腸) |
症例数 | 67 | 91 | 88 | 70 |
実測生存率(%) | 78.1 | 79.6 | 64.7 | 15.2 | |
相対生存率(%) | 93.6 | 87.1 | 70.9 | 17.0 | |
乳房 (女性のみ) |
症例数 | 104 | 49 | 25 | 13 |
実測生存率(%) | 93.1 | 91.8 | 62.9 | 46.2 | |
相対生存率(%) | 98.9 | 97.7 | 60.9 | 48.1 |
生存率の算出について
対 象:2016年1月1日~2018年12月31日に診断された症例
対象年齢:診断時の年齢が0歳から99歳
対象症例:当院でがんと診断または他施設でがんと診断され、当院にて初回治療方針に関する決定・施行が行われた症例
対象部位:胃・大腸(結腸・直腸)・乳房(女性のみ)
算出方法:Kaplan-Meier法を用いた実測生存率
EdererⅡ法を用いた相対生存率
予後調査方法:当院来院歴情報、全国がん登録情報照会※
病期分類:UICC(国際対がん連合)TNM分類
注:全国がん登録情報の利用については、がん登録等の推進に関する法律(第20条)に基づき、当院より届出をしたがんに係る都道府県がん情報(生存確認情報)の提供を受けています。
実測生存率と相対生存率について
実測生存率は、死因に関係なく、全ての死亡を計算に含めた生存率のことです。がん以外の死因による死亡も含めて算出されます。がんと診断される患者さんは高齢の方が多いため、がんと診断されたとしても、がん以外の死因で死亡されることも多くなります。5年実測生存率は、がんと診断されてから5年後に生存している割合のことを示しています。
相対生存率は、生存率を計算する対象者と同じ特性(性・年齢など)を持つ一般集団の期待生存確率より算出した期待生存率で実測生存率を割ることによって算出される生存率のことです。相対生存率は、がん以外の死因による死亡を補正する方法として広く用いられています。この方法は、死因について正確な情報がない場合も用いることができます。5年相対生存率は、がんと診断された患者さんのうち5年後に生存している人の割合が、その患者さんと同じ性別・年齢の日本人集団で5年後に生存している人の割合に比べて、どれくらい低いかを示しています。
生存率の留意事項
生存率は性別、年齢、合併症の有無、生存状況把握割合等、様々な要因が影響を及ぼすため、単純に施設間の成績を比較できません。数値だけを比較して、生存率が高いという理由で医療機関を選択すると、思いがけない不利益を被る可能性があります。
考察
胃がんの実測生存率(Ⅰ期)と大腸がんの実測生存率(Ⅰ期)について、平均的な値より低い結果となったため死因を調査しました。
結果 胃:がん死1件、他病死18件、死因不明(他施設死亡等)5件
大腸:がん死1件、他病死12件、死因不明(他施設死亡等)1件
死因不明もありますが、当院は他施設と比べて高齢の患者さんを多く診療していることもあり、他病死での死亡が多い傾向があるため生存率が低くなったと考えられます。
また、厚生労働省より公表されている令和5年簡易生命表によりますと、男性の平均寿命は81.09年、女性は87.14年となっているため、80歳未満と80歳以上にわけて実測生存率を算出しました。結果は胃と大腸ともに、80歳未満と80歳以上で大きな差が出ることが判明しました。このことから、平均寿命の年齢を境に実測生存率にも影響を与えることが考えられます。
【80歳未満】
部位 | Ⅰ期 | |
胃 | 症例数 | 66 |
実測生存率(%) | 78.2 | |
大腸 (結腸・直腸) |
症例数 | 46 |
実測生存率(%) | 88.2 |
【80歳以上】
部位 | Ⅰ期 | |
胃 | 症例数 | 16 |
実測生存率(%) | 53.0 | |
大腸 (結腸・直腸) |
症例数 | 21 |
実測生存率(%) | 56.4 |