当院を知る
院長からのメッセージ
当院は今年5月に開院10周年を迎えることができ、5月10日にささやかではございますが開院10周年式典を催すことが出来ました。
私が院長に就任した5年前の2020年4月は、コロナ対応が始まったばかりであり、対応に追われる毎日でした。そのため、なかなかその他のことに手が付けられないのが実情でした。2023年5月に新型コロナ感染症が5類になり、やっとその他のことに手が付けられるようになりました。
昨年、2024年の1月には開院以来の念願であった分娩の取り扱いを開始することが出来、少しずつではありますが、取り扱いを増やしております。また4月には、「愛知県がん診療拠点病院」の指定を県から受けることが出来ました。2023年の手術支援ロボット「ダビンチ」の導入を皮切りに、遺伝カウンセラーの採用、2024年2月に抗がん剤治療での脱毛を軽減する目的で、「頭皮冷却装置」を知多半島では初めて導入しました。2024年4月には常勤の放射線治療医の増員により精度の高い放射線治療(IMRT)を開始することが出来ましたし、精神的な緩和医療充実のための、精神科の常勤医採用も行いました。このようにがん診療の充実を図ってきたことが「愛知県がん診療拠点病院」につながったと考えています。
2024年3月には病院の最寄り駅「加木屋中ノ池駅」が開業し、連絡通路も完成し、バリアフリー・屋根付きの歩道で雨に濡れることなく、徒歩3分ほどで病院に着くことができ、通院や通勤の利便性が格段に向上しました。
また私は、病院の財産は人だと考えており、人材育成にも力を入れていきたいと考えています。もともと看護局では教育体制がしっかりしているとの定評がありましたが、その他の部署でも、教育体制やキャリアパスの見直しを進めています。その中の取り組みとして、今年3月にNPO 法人卒後臨床研修評価機構 (JCEP)による評価を受審し、先日5月23日付で認定されました。それぞれの職種が高いレベルの知識と経験をもとに協力し合うことで、最高のチーム医療を提供することが出来ると考えていますので、これを機にますます人材育成に力を入れていきたいと思います。
もう一つ大きな取り組みとして、昨年11月から今年2月にかけて、地域住民を巻き込んで、新たな救急車両導入のためのクラウドファンディングを行いました。これには、数多くの方々から、目標を大きく上回るご寄付と温かい応援メッセージをいただき、地域のこれほど多くの方から期待されているのだと実感することが出来ました。これは私たちにとって何よりの励みとなると同時に、この期待に応えなくてはならないという責任も大きく感じています。期待に応えるべく、早速5月から、ご寄付により新たに購入した救急車両によるドクターカーの運用も始めております。
これからの取り組みとしては、今年度中にスマートフォンの導入が決まっております。これにより職員間のコミュニケーションがスムーズになり、働きやすい環境の整備につながるとともに、チーム医療にとっても強力なツールになると考えております。
私は、現状維持は相対的には後退を意味すると考えていますので、これからも新たな取り組みを進めて行きたいと考えております。これまでの10年は「ホップ」「ステップ」の足元を固めるための準備期間でした。今年からは、いよいよ飛躍に向けた「ジャンプ」の年と位置付け、現状に満足せず、地域医療の未来に向けて、挑戦を続けてまいります。この地域の医療に貢献し、新たな取り組みにチャレンジしたいという気持ちのある方をお待ちしておりますので、是非とも一緒に未来を切り開いていきましょう。
まずは見学に来ていただき、病院を知っていただければと思います。皆さんと一緒に働ける日が来ることを楽しみにしていますので、どうぞよろしくお願いします。
2025年6月
公立西知多総合病院 院長
吉原 基
基本理念・基本方針
基本理念
すべては患者さんのために
基本方針
- 患者さんの生命と人権を尊重し、安心安全な医療を提供します。
- 地域の基幹病院として、救急医療と急性期医療の充実に努めます。
- 地域の医療機関や保健・福祉機関と連携し、地域住民の健康増進を図ります。
- 教育と研修により、医療技術の向上と人間性豊かな医療人の育成に努めます。
- 職員がやりがいを持ち、安心して働くことができる環境を整えます。
- 健全な病院経営に努めます。