病院だより 第23号 集中治療センターについて
麻酔科主任部長兼集中治療センター長 矢田部 智昭
集中治療とは?
当院の集中治療室は6床あり、年間に約600名の「大手術後で継続した全身管理が必要な患者さん」「救急患者さんの中で高度な全身管理を必要とされる方」「病棟入院中に状態が悪化した患者さん」が入室されています。
集中治療は、このような患者さんに対して、臓器や疾患を問わず集中的な治療を行うことで、臓器機能を回復させ、救命することを目的としています。
近年は、集中治療の救命率が向上したため、救命するだけでなく、退院された後に一日でも早く元の生活に戻っていただけるようにすることが求められています。
そのため、当院でも、集中治療室に入室中からリハビリテーション、栄養療法、睡眠の調整などを積極的に行っております。
集中治療=チーム医療
このような取り組みを行うためには多職種でのチーム医療が欠かせません。個々の患者さんに最適な医療、看護を提供するために、毎朝、集中治療医、各診療科の先生方、看護師、薬剤師、理学療法士、臨床工学技士、管理栄養士などの多職種でカンファレンスを実施して、治療方針を決定しています。
地域に信頼される集中治療センターを目指して
集中治療も日進月歩のため、常に新しい情報が発信されております。私たちは学会活動などを通して、このような情報を取り入れ、診療、看護に活かすことができるように日々の努力を続けて参りたいと存じます。